Last Update:02/05/11
 
2002.02.26
チャンプルー祭り

2002年2月26日 高知新聞(夕刊・7面)
2002年2月26日 高知新聞(夕刊・7面) 
 
鳴子踊りと沖縄の伝統的な踊り「エイサー」を融合させるなど各地の踊りを組み合わせた新しい祭りが来月二十三、二十四日に那覇市で行われる。中心になっているのは本県出身の琉球大四年、佐々倉玲於(れお)さん(二三)。企画から実施まで若者らのボランティア団体が受け持つ手作りの祭典を前に、高知の若者らに祭りへの参加や協力を呼び掛けている。
 
佐々倉さんは幡多郡大月町出身。「何かをやりたい、人とつながりたいと思う若者が生きる場がない。じゃあ自分たちで作ろ う」。そんな思いが取り組みのきっかけだ。
 
 昨年七月、佐々倉さんは沖縄県内の学生らでボランティア団体「地域活性化協力隊−We love Okinawa−」を結成する。若者なりの方法でまちづくりに取り組むこと、若者が社会を学ぶ場をつくることを目的にした。
 
 第一の目標は、新しい祭りづくり。「祭りは子どもからお年寄りまで楽しめるし、ゼロから祭りをつくる過程で人の結び付きもできる。そこからまちを元気にしたい」と話す。数人で立 ち上げた組織も今では三十人ほどになった。
 
 作り上げた企画「もーれもーれチャンプルー祭り−踊るあなたもボランティア−」は、那覇市のボランティア国際年記念事業に決まった。「もーれ」は踊る、「チャンプルー」はチャン ポン、混ぜ合わせという意味。皆が知っている祭りを基にしながら一つにとらわれない踊り、祭りの融合を目指している。
 
 佐々倉さんは市民から生まれた祭りの代表として故郷の「よさこい」に注目。沖縄のエイサーと組み合わせ、両方の楽器、鳴子と太鼓を使った若者のチーム「琉球風車(かじまや)」を作り、既に学園祭や商店街での演舞に汗を流している。
 
 祭り本番では那覇市の中心、平和通りなどを練り歩く。協力隊は祭りのテーマに福祉や環境を掲げ、街のバリアフリーチェックも数回実施。開催資金集めにも駆け回っている。
 
 祭りには本県から「ほにや」や高知大の「旅鯨人」の参加も決定。地元ではエイサーとヒップホップを組み合わせたチームも生まれ、全体で十数チーム、五百人規模に膨らんだ。
 
 「自由な祭りの先輩、本場のよさこいを見せてほしい。踊りの参加も裏方としての参加も犬歓迎です」。若者がつくる察且の成功に向け、佐々倉さんはさらに意欲を燃やしている。

 

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